首里城復興応援ソング「SYURI NO UTA」に続き、最後は「ひやみかち節」。
「何度転んでもみんなで心を合わせて、えいっ!と立ち上がろう。花が咲き、音楽が鳴り響く豊かな世界を広げていこう。」と呼びかける歌詞は、樹子先生によるアレンジでした。
やわらかな曲もリズミカルで力強い曲も、日本語の曲もウチナーグチの曲も、ジュニアの手に(声に?)かかるとその歌のメッセージが何倍にも膨らんで、まっすぐ胸に飛び込んでくるから驚きです。
続く祈りⅡは聖母マリアを讃える2曲。プーランク作曲の「Litanies a la Vierge Noire(黒い聖母の連願 リタニ―)」は、昨年11月にがらまんホールで開催された舞台コンサート「音楽と社会を繋ぐレクチャーコンサート きっかけ vol.2」の中で演奏した曲で、暗く重い雰囲気がただようオルガンの音を背景に、光が差し込むような美しい和音が響きます。フランス語で奏でる難しいハーモニー。名護ジュニアの表現力の豊かさに圧倒された数分間でした。
新メンバーが加わり、コロナ対策をしながらにぎやかに練習が進行していた名護ジュニアですが、県内のコロナ感染が広がり5月23日には緊急事態宣言が発令されたため、またもみんなで集まり声を合わせる練習ができなくなってしまいました。しかし、歩みを止めない名護ジュニア! 今月はじめからフィリピンの児童合唱団「YOUNG VOICES OF THE PHILIPPNES」のみなさんと、オンラインでのテレコーラスがスタートしています。
YOUNG VOICES OF THE PHILIPPNESを指導されているMaria Theresa Roldan Visconde先生(マリア先生)と名護ジュニアコーラスとの出会いは、2016年の「第1回アジア・パシフィック青少年コーラス交流 in OKINAWA」に遡ります。エミ先生はこのプロジェクトにスタッフとして携わっておられ、リーダーを勤めていらしたのは故中村透先生でした。このときマリア先生から教わったフィリピン民謡「Orde-e」は、翌年の定期演奏会や軽井沢国際合唱フェスティバルでも披露し、名護ジュニアの新しい合唱表現の一つとして大切に歌い継がれています。